小春(しょうしゅん)は
小六月(ころくがつ)とともに陰暦10月の異名で、
現在の太陽暦では11月に相当します。
小春日和の本来の意味は?
寒風が吹き出す 秋の終わりから
本格的な冬に入る前の11月から12月上旬に
春先を思わせる暖かい穏やかな日が
訪れることがあります。
これを春に似ている日和と言うことで
「小春日和」と呼びます。
移動性高気圧に覆われたり、
弱い西高東低の気圧配置になったりすると現れます。
また、小六月は 冬でありながら
汗ばむ六月のような陽気の日のことです。
つまり、小という文字には
~に似ているというような
意味で使われるようです。
北米は インディアン・サマー
欧州は 老夫婦の夏とか、翡翠(かわせみ)の日
英国は 聖マルチンの夏、聖リュークの夏など
同じような言葉はは世界中にあります。
小春日和の 語源は?
初出は徒然草のようです。
徒然草の 第155段に
春はやがて夏の気を催し、夏より既に秋は通ひ、
秋は即ち寒くなり、十月は小春の天気、
草も青くなり、梅も蕾みぬ。
とあります。
太陰太陽暦について
明治6年に太陽暦が採用される以前は、
「太陰太陽暦」が使われていました。
旧暦を含む太陰太陽暦は、
月が新月になる日を月の始まり、各月の1日とし
それから翌日を2日、その次の日を3日(三日月)、
満月は15日(十五夜)と数えました。
そして、次の新月の日がやってくると、
それを次の月の1日としました。
新月から次の新月までは平均すると約29.5日の間隔です。
しかし、12ヶ月間だと、
約29.5日×12ヶ月=約354日となり
太陽暦の1年(365日)より約11日短いため、
少しずつ季節とずれてしまいます。
そこで、暦と季節のずれがひと月分に近くなると、
閏(うるう)月というものを入れ修正しました。
19年に7回ぐらいの割合で閏月は入り
その年は13ヶ月間あるということになります。
まとめ
山口百恵さんの 秋桜(作詞・作曲:さだまさし)にも、
淡紅の秋桜が秋の日の
何気ない陽溜りに揺れている
……略……♪
こんな小春日和の穏やかな日は
あなたの優しさが浸みて来る
……略……♪
とあります。
12月の半ば過ぎや 春先にこのことばを使うのは
誤った使い方なので、注意してください。