「婚姻届って、ふたりで一緒に役所に行って提出するものじゃないの?」
そんなふうに思う方も多いのではないでしょうか。
でも実は、婚姻届はひとりでも提出できるんです。役所は、婚姻届に必要な署名・押印や書類が揃っていれば、本人ひとりで持参してもきちんと受理してくれます。
近年は共働き世帯の増加や遠距離恋愛、再婚など、さまざまな事情から「効率よく進めたい」「わざわざふたりで行かなくてもいい」と考えるカップルが増えています。
この記事では、婚姻届をひとりで提出する人の割合や背景、メリットとデメリット、提出の流れや注意点、さらにFAQまで、幅広く解説していきます。これを読めば、不安なく婚姻届を提出できますよ。
婚姻届をひとりで出すとは?
婚姻届をひとりで出すとは、パートナーと一緒ではなく、自分ひとりで役所に提出することを指します。
「結婚だからふたりで行かなきゃいけない」というイメージが強いですが、実際は法律上も問題ありません。書類に必要事項が揃っていれば、どちらか一人が提出しても受理されます。
実際にこんな事情からひとり提出を選ぶ人が多いです。
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共働きでスケジュールがなかなか合わない
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遠距離恋愛中で一緒に行けない
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再婚で形式にこだわらない
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相手が海外にいる
婚姻届をひとりで出す人の割合と傾向
複数の調査によると、婚姻届をひとりで提出する割合は全体の約10〜30%。
けっして珍しいことではありません。
年齢層やライフスタイルによっても違いがあり、次のような傾向があります。
年齢層 | ひとりで出す割合(目安) |
---|---|
20代 | 約10% |
30代 | 約20〜25% |
40代以上 | 約30%前後 |
特に都市部や共働き家庭では「効率的だから」とひとりで提出する人が増えています。逆に20代の若いカップルは「思い出作りとしてふたりで提出する」という価値観を重視する傾向が強いようです。
婚姻届をひとりで出すメリットとデメリット
メリット
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時間の調整がしやすい
→ 片方が仕事の合間にサッと提出できるので効率的。 -
気軽に提出できる
→ ふたり揃わなくてもいいので、結婚準備の負担が減る。 -
混雑を避けられる
→ 自分の空いている時間に行けるため、役所での待ち時間を短縮できる。
デメリット
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記念の瞬間を共有できない
→ 「ふたりで提出したい」という思い出を重視する人には不向き。 -
書類不備に気づきにくい
→ 証人欄の署名漏れや印鑑忘れはよくある失敗。 -
差し戻しになる可能性
→ 不備があれば後日呼び出しになるため、効率が悪くなることも。
💡 ポイント:
「効率を重視するか、記念を重視するか」で、ふたりに合った提出方法を選びましょう。
婚姻届提出に必要な書類と準備物
ひとりで提出する場合でも必要な書類は同じです。
必要書類リスト
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婚姻届(証人欄に署名・押印済み)
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本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
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印鑑(シャチハタ不可)
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戸籍謄本(本籍地以外の役所に提出する場合)
チェックポイント:
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戸籍謄本は役所で取得できますが、数日かかることもあるので早めに用意しましょう。
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提出先の役所ごとに必要な書類が追加される場合もあるので、公式サイトで確認しておくと安心です。
婚姻届の記入方法と提出の流れ
婚姻届の記入はシンプルですが、正確さが求められます。
書き方の流れ
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夫婦それぞれの氏名・住所・生年月日を記入
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本籍地を記入
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証人欄に2名の署名・押印をもらう
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必要事項をすべて確認し、誤字脱字がないか見直す
提出の流れ
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必要書類を揃える
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役所の窓口に提出
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職員が内容を確認
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問題なければ受理 → 控えを受け取る
⏱ 所要時間は15〜30分ほど。
ただし、混雑状況や不備の有無によって前後します。
ひとりで出すときの注意点と不安解消
よくある失敗例
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証人欄の署名が片方だけだった
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住所を「住民票通り」でなく略記してしまった
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印鑑を忘れた
防止のためのチェックリスト
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婚姻届のすべての欄が埋まっている
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証人2名の署名・押印済み
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本籍地や住所が正確
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必要書類がすべて揃っている
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提出する役所の営業時間を確認済み
土日祝・夜間に婚姻届を出す場合の注意点
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多くの自治体で「宿直窓口」で提出可能
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ただし、その場では書類の不備を確認してもらえず、後日呼び出されることもある
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希望する日を「入籍日」にしたい場合は、平日の日中に提出するのがおすすめ
例:
「大安の土曜日に出したい」と思っても、もし不備があれば翌営業日が受理日になることがあります。
婚姻届提出先の選び方
婚姻届は以下の役所に提出できます。
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居住地の役所
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本籍地の役所
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一時滞在している場所の役所
また、自治体によってはオリジナルデザイン婚姻届を配布しているところもあります。
観光地や記念スポットと組み合わせて「思い出作り」にする人もいますよ。
婚姻届をダウンロードして準備する方法
最近は、婚姻届を自治体の公式サイトから無料でダウンロードできます。
メリット
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自宅でゆっくり記入できる
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提出日までに見直しができる
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デザイン性のある婚姻届を利用できる自治体もある
📌 注意点:
印刷は必ずA3サイズ。家庭用プリンターではA4サイズが多いので、コンビニや印刷サービスを利用する方が確実です。
婚姻届提出後に必要な手続き一覧
婚姻届が受理されたら、次のような名義変更が必要です。
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健康保険や年金の手続き
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銀行口座
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運転免許証
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パスポート
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クレジットカード・携帯電話契約
💡 戸籍謄本を取得しておくと、これらの変更手続きがスムーズに進みます。
周囲の理解とひとり提出に対する反応
「結婚なのに、ふたりで出さないの?」と驚かれることもあります。
でも現代では価値観が多様化し、ひとり提出も普通になってきています。
大切なのは、ふたりが納得して選んだ方法であること。
思い出を優先したいならふたりで提出、効率を優先したいならひとりで提出。どちらも間違いではありません。
ケース別:ひとりで婚姻届を出す理由と体験談
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共働きで忙しい:「仕事の休みが合わず、私が休みの日に提出しました」
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遠距離恋愛:「彼が関東、私は九州。私がひとりで提出しましたが、電話越しに“ありがとう”と言ってくれたのが印象的でした」
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再婚:「形式にこだわらず、シンプルに済ませました。効率的で良かったです」
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海外在住:「相手が海外勤務中だったので、私が日本でひとりで出しました」
体験談があると「自分も大丈夫そう」と安心できますね。
婚姻届をひとりで出すときのよくある質問(FAQ)
Q. 郵送で提出できる?
→ 多くの自治体では不可。窓口での提出が基本です。
Q. 代理人でも提出できる?
→ 可能です。ただし、必ず本人の署名・押印済みの婚姻届が必要です。
Q. 提出日と入籍日は同じ?
→ 受理された日が入籍日になります。不備があると後日になるので注意しましょう。
Q. 提出に費用はかかる?
→ 婚姻届自体は無料。戸籍謄本などを取得する場合は数百円の費用がかかります。
まとめ
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婚姻届はひとりでも提出可能
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実際に**全体の10〜30%**の人が選んでいる
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メリットは「効率的・気軽」、デメリットは「不備リスク・記念性が薄れる」
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必要書類を揃え、チェックリストで確認すれば安心
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都市部では増加傾向で、すでに一般的な選択肢になりつつある
婚姻届の提出は、結婚生活のスタートを象徴する大切な瞬間です。
「ふたりで提出する」でも「ひとりで提出する」でも、どちらも正解。あなたとパートナーに合ったスタイルで、人生の新しい一歩を踏み出してくださいね。