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「聞いております」は正しい敬語?「伺っております」との違いを例文で解説

ビジネスメールや電話対応で、

「その件は担当者から聞いております」

と伝えたい場面はよくありますよね。

でも、ふとしたときに、

  • 「聞いております」は敬語として使っていいの?
  • 「伺っております」の方が丁寧なの?
  • 「担当者から伺っております」は間違い?

と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

結論からいうと、「聞いております」は、ビジネスシーンでも使いやすい丁寧な表現です。

ただし、誰から聞いた内容なのかによって、

  • 聞いております
  • 伺っております
  • 承っております

を使い分けると、より自然で失礼のない言い方になります。

この記事では、「聞いております」の使い方や、「伺っております」との違い、メール・電話でそのまま使える例文を、初心者の方にも分かりやすく解説します。

  1. 「聞いております」は正しい敬語?まず結論
  2. 「聞いております」と「伺っております」の違い
  3. 「担当者から伺っております」は間違い?
    1. 自社の担当者から聞いた場合は「聞いております」
    2. 相手側の担当者から聞いた場合は「伺っております」も使える
  4. 「聞いております」「伺っております」「承っております」の使い分け
    1. 情報を聞いているだけなら「聞いております」
    2. お客様や取引先から聞いたなら「伺っております」
    3. 注文・予約・依頼を受けているなら「承っております」
  5. 場面別|ビジネスで使える正しい例文
    1. 自社の担当者から聞いている場合
    2. 上司から聞いている場合
    3. 取引先から聞いている場合
    4. お客様から聞いている場合
    5. 予約や注文を受けている場合
  6. メールで使える「聞いております」の例文
    1. 確認してから返信する場合
    2. 担当者へ引き継ぐ場合
    3. すでに共有を受けている場合
  7. 電話対応で使える「聞いております」の例文
    1. 担当者から共有を受けている場合
    2. 内容を確認して折り返す場合
    3. お客様から事前に話を聞いている場合
  8. 間違えやすい敬語と言い換え
    1. 注意:「自社の担当者から伺っております」は不自然になりやすい
    2. 注意:「お客様が伺っております」は意味によって言い換える
    3. NG:「担当者に伺ってください」
    4. 「お聞きしております」は場面によって重く聞こえることもある
  9. あわせて覚えたい敬語の基本
    1. 尊敬語と謙譲語の違い
    2. 社外の人に話すときは「ウチ」と「ソト」を意識する
    3. 丁寧にしすぎるとかえって不自然になることもある
  10. 「聞いております」の敬語に関するよくある質問
    1. 「聞いております」は失礼ですか?
    2. 「伺っております」は二重敬語ですか?
    3. 「聞いています」と「聞いております」は何が違いますか?
    4. 上司から聞いた場合は何と言えばいいですか?
    5. お客様から聞いた場合は何と言えばいいですか?
    6. 「承っております」と「聞いております」はどう違いますか?
  11. まとめ:「聞いております」は相手との関係で使い分けよう

「聞いております」は正しい敬語?まず結論

「聞いております」は、ビジネスでも使いやすい丁寧な表現です。

たとえば、社外の方から問い合わせを受けたときに、

「その件につきましては、担当者から聞いております」

と伝えるのは自然です。

「聞いています」でも意味は通じますが、ビジネスの場面では少しくだけた印象になることがあります。

そのため、メールや電話では、

  • 聞いております
  • 共有を受けております
  • 確認しております

のように言うと、落ち着いた印象になります。

ただし、敬語は言葉そのものだけでなく、「誰の動作なのか」「誰を立てるのか」によって自然な表現が変わります。

そのため、「聞いております」と「伺っております」は、場面に合わせて使い分けることが大切です。

「聞いております」と「伺っております」の違い

「聞いております」と「伺っております」は、どちらも丁寧な印象のある言葉です。

ただし、使う場面が少し違います。

分かりやすくいうと、次のように考えると迷いにくくなります。

  • 自社の人や身内から聞いた場合は「聞いております」
  • お客様や取引先から聞いた場合は「伺っております」

「伺う」は、「聞く」「尋ねる」の謙譲語として使われる表現です。

謙譲語は、自分側の動作をへりくだって表すことで、相手や話の向かう先を立てる言葉です。

つまり、「伺っております」は、ただ丁寧な言い方というだけではなく、聞いた相手を立てる表現です。

場面 自然な言い方 ポイント
自社の担当者から聞いた 担当者から聞いております 自社の人を立てすぎない
上司から聞いた 上司から聞いております 社外に対しては上司も身内側
取引先から聞いた 田中様より伺っております 相手側を立てる
お客様から聞いた お客様より伺っております お客様を立てる
注文や予約を受けている 承っております 依頼・注文を受けた意味に合う

「伺っております」の方が丁寧に聞こえるからといって、どの場面でも使えばよいわけではありません。

大切なのは、誰から聞いた話なのかです。

「担当者から伺っております」は間違い?

「担当者から伺っております」は、使う場面によって自然にも不自然にもなります。

ポイントは、その「担当者」が誰の担当者なのかです。

自社の担当者から聞いた場合は「聞いております」

自社の担当者から聞いた内容を、社外の方に伝える場合は、

「担当者から聞いております」

が自然です。

たとえば、次のように使います。

× 担当者から伺っております。

○ 担当者から聞いております。

この場合の「担当者」は自社側の人です。

「伺う」は、聞いた相手を立てる表現なので、自社の担当者に対して使うと、自社の人を立てているように聞こえることがあります。

社外の人に話すときは、基本的に「社外の人を立て、自社側の人は立てすぎない」と考えると分かりやすいです。

相手側の担当者から聞いた場合は「伺っております」も使える

一方で、相手側の担当者から聞いた場合は、

「御社のご担当者様より伺っております」

のように言える場面があります。

個人名が分かっている場合は、

「御社の田中様より伺っております」

の方が、より自然です。

この場合は、聞いた相手が取引先側の方なので、「伺っております」を使うことで、相手側を立てる表現になります。

つまり、次のように使い分けると安心です。

  • 自社の担当者から聞いた → 担当者から聞いております
  • 相手側の担当者から聞いた → 御社の田中様より伺っております

「聞いております」「伺っております」「承っております」の使い分け

「聞いております」と似た表現に、「伺っております」や「承っております」があります。

どれも丁寧に見えますが、意味や使う場面が少しずつ違います。

表現 使う場面 例文
聞いております 社内・身内から情報共有を受けたとき その件は担当者から聞いております。
伺っております お客様・取引先から話を聞いたとき その件は田中様より伺っております。
承っております 注文・予約・依頼を受けているとき ご予約は確かに承っております。

情報を聞いているだけなら「聞いております」

社内の人や自社の担当者から情報共有を受けている場合は、「聞いております」が使いやすいです。

例文です。

  • その件につきましては、担当者から聞いております。
  • 会議の日程については、上司から聞いております。
  • 内容は社内で共有を受けております。

「聞いております」は、事前に情報を知っていることを、丁寧に伝えたいときに使えます。

お客様や取引先から聞いたなら「伺っております」

お客様や取引先から話を聞いた場合は、「伺っております」が自然です。

例文です。

  • その件につきましては、田中様より伺っております。
  • ご事情については、先ほどお客様より伺っております。
  • ご希望の内容は、御社の田中様より伺っております。

「伺っております」は、聞いた相手を立てる表現です。

そのため、お客様や取引先など、敬意を示したい相手から聞いた内容に使うとよいでしょう。

注文・予約・依頼を受けているなら「承っております」

「承っております」は、注文や予約、依頼などを受けているときによく使います。

例文です。

  • ご予約の件、確かに承っております。
  • ご注文は承っておりますので、ご安心ください。
  • お問い合わせの件、担当部署にて承っております。

ただ情報を聞いているだけなら「聞いております」。

相手から話を聞いたなら「伺っております」。

注文や予約を受けているなら「承っております」。

このように整理すると分かりやすいです。

場面別|ビジネスで使える正しい例文

ここからは、実際のビジネスシーンで使える例文を紹介します。

そのまま使える表現も多いので、メールや電話対応で迷ったときの参考にしてください。

自社の担当者から聞いている場合

  • その件につきましては、担当者から聞いております。
  • 担当者から内容を聞いておりますので、確認のうえご連絡いたします。
  • 担当者より共有を受けております。詳細を確認して、改めてご返信いたします。

自社の担当者から聞いた場合は、「伺っております」ではなく「聞いております」や「共有を受けております」が自然です。

上司から聞いている場合

  • その件につきましては、上司から聞いております。
  • 上司より共有を受けておりますので、確認いたします。
  • 上司から概要は聞いておりますが、念のため詳細を確認いたします。

社外の方に対して話す場合、上司も自社側の人です。

そのため、「上司から伺っております」よりも、「上司から聞いております」の方が自然です。

取引先から聞いている場合

  • その件につきましては、田中様より伺っております。
  • 先日の打ち合わせ内容については、御社の田中様より伺っております。
  • ご希望の納期については、山本様より伺っております。

取引先の方から聞いた内容であれば、「伺っております」を使うと丁寧です。

お客様から聞いている場合

  • ご事情については、先ほどお客様より伺っております。
  • ご希望の内容は、すでに伺っております。
  • お困りの点については、担当者より共有を受けております。

お客様本人から直接聞いた場合は、「伺っております」が合います。

ただし、社内担当者から共有された場合は、「担当者から聞いております」や「共有を受けております」の方が自然です。

予約や注文を受けている場合

  • ご予約の件、確かに承っております。
  • ご注文内容は、こちらで承っております。
  • お問い合わせの内容は承っておりますので、担当よりご連絡いたします。

予約や注文、依頼を受けている場面では、「承っております」が使いやすいです。

メールで使える「聞いております」の例文

ビジネスメールでは、少し丁寧な表現を選ぶと印象がやわらかくなります。

確認してから返信する場合

  • その件につきましては、担当者から聞いております。詳細を確認のうえ、改めてご連絡いたします。
  • お問い合わせの件、社内で共有を受けております。確認が取れ次第、こちらからご返信いたします。
  • 内容は聞いておりますが、念のため担当部署に確認いたします。

すぐに答えられないときは、「確認のうえ」「改めてご連絡いたします」を添えると丁寧です。

担当者へ引き継ぐ場合

  • その件につきましては、担当者から聞いております。引き続き、担当の者よりご案内いたします。
  • 内容は社内で共有を受けております。担当者へ確認し、改めてご連絡いたします。
  • ご連絡いただいた件は、担当者に共有しております。

「聞いております」だけで終わるよりも、次に何をするのかを書くと親切です。

すでに共有を受けている場合

  • 本件につきましては、すでに社内で共有を受けております。
  • ご相談内容については、担当者より共有を受けております。
  • 前回のお話については、田中様より伺っております。

社内から聞いたのか、お客様や取引先から聞いたのかで、表現を使い分けましょう。

電話対応で使える「聞いております」の例文

電話では、長すぎる敬語よりも、短く分かりやすい表現の方が伝わりやすいです。

担当者から共有を受けている場合

  • はい、その件につきましては担当者から聞いております。
  • 担当者より共有を受けておりますので、確認いたします。
  • 内容は聞いております。少々お待ちいただけますでしょうか。

電話では、相手を待たせることもあるため、「少々お待ちいただけますでしょうか」を添えるとやわらかくなります。

内容を確認して折り返す場合

  • その件は聞いております。確認のうえ、折り返しご連絡いたします。
  • 担当者から共有を受けておりますが、念のため確認して折り返しいたします。
  • 詳しい内容を確認し、改めてご連絡いたします。

あいまいなまま答えるよりも、確認してから返事をする方が安心です。

お客様から事前に話を聞いている場合

  • ご事情については、先ほど伺っております。
  • 田中様より伺っております。確認いたしますので、少々お待ちください。
  • ご希望の内容は伺っておりますので、担当者に確認いたします。

お客様本人から聞いた内容であれば、「伺っております」を使うと自然です。

間違えやすい敬語と言い換え

ここでは、「聞いております」に関連して間違えやすい表現を紹介します。

注意:「自社の担当者から伺っております」は不自然になりやすい

自社の担当者から聞いた場合は、「担当者から伺っております」ではなく、「担当者から聞いております」が自然です。

× 担当者から伺っております。

○ 担当者から聞いております。

ただし、相手側の担当者から聞いた場合は、

○ 御社の田中様より伺っております。

のように使える場面があります。

「担当者」が自社側なのか、相手側なのかを意識しましょう。

注意:「お客様が伺っております」は意味によって言い換える

「伺う」は謙譲語なので、お客様の動作に使うのは不自然です。

お客様が何かを質問している場面なら、次のように言い換えられます。

× お客様が伺っております。

○ お客様がお尋ねです。

○ お客様からお問い合わせをいただいております。

お客様が来ているという意味なら、

○ お客様がいらっしゃっています。

の方が自然です。

「伺う」は自分側の動作に使う表現です。

相手やお客様の動作には、尊敬語を使うようにしましょう。

NG:「担当者に伺ってください」

「担当者に伺ってください」も、よく見かける間違いです。

この表現では、相手の動作に謙譲語を使ってしまっています。

相手に「聞いてください」と伝える場合は、次のように言い換えます。

× 担当者に伺ってください。

○ 担当者にお聞きください。

○ 担当者にお尋ねください。

「伺う」は、自分が相手に聞くときに使う言葉です。

相手に「聞いてください」と伝えるときは、「お聞きください」「お尋ねください」を使いましょう。

「お聞きしております」は場面によって重く聞こえることもある

「お聞きしております」は、文法的に必ず間違いとは言い切れません。

ただし、場面によっては少し重く、不自然に聞こえることがあります。

たとえば、自社の担当者から聞いた内容なら、

「担当者から聞いております」

で十分です。

お客様や取引先から聞いた内容なら、

「田中様より伺っております」

の方が自然です。

丁寧にしようとしすぎると、かえって分かりにくい表現になることがあります。

ビジネスでは、正しさだけでなく、相手に伝わりやすい言い方を選ぶことも大切です。

あわせて覚えたい敬語の基本

「聞いております」を正しく使うためには、敬語の基本も少しだけ知っておくと安心です。

尊敬語と謙譲語の違い

尊敬語は、相手の動作を高める言葉です。

たとえば、次のように使います。

  • お客様がいらっしゃる
  • 田中様がおっしゃる
  • 先生がお聞きになる

一方、謙譲語は、自分側の動作をへりくだって表す言葉です。

たとえば、次のように使います。

  • 私が伺います
  • 弊社よりご説明いたします
  • 担当者が確認いたします

「伺う」は謙譲語なので、自分側が聞く・訪ねるときに使います。

相手の動作に使わないように注意しましょう。

社外の人に話すときは「ウチ」と「ソト」を意識する

社外の方と話すときは、自社の人は「ウチ」、相手側の人は「ソト」と考えると分かりやすいです。

たとえば、社外の方に対して、

  • 上司から聞いております
  • 担当者から聞いております
  • 担当者より共有を受けております

のように、自社側を必要以上に立てない表現を使うことがあります。

反対に、取引先やお客様の話をするときは、

  • 田中様より伺っております
  • お客様がおっしゃっていました

のように、相手側を立てる表現を使います。

この「誰を立てるのか」を意識すると、敬語の間違いが減ります。

丁寧にしすぎるとかえって不自然になることもある

敬語は、丁寧にすればするほど良いというものではありません。

たとえば、

「担当者から伺わせていただいております」

のように言うと、丁寧に見えても回りくどく、不自然な印象になることがあります。

ビジネスでは、

  • 担当者から聞いております
  • 田中様より伺っております
  • ご予約は承っております

のように、シンプルで分かりやすい表現を選ぶ方が伝わりやすいです。

「聞いております」の敬語に関するよくある質問

「聞いております」は失礼ですか?

「聞いております」は、ビジネスでも使いやすい丁寧な表現です。

自社の担当者や社内の人から聞いた内容を伝えるときに使いやすい言い方です。

ただし、お客様や取引先から聞いた内容であれば、「伺っております」の方が自然な場合があります。

「伺っております」は二重敬語ですか?

「伺っております」自体は、一般的に二重敬語とは言い切れません。

「伺う」は「聞く」「尋ねる」の謙譲語として使われる言葉です。

ただし、誰から聞いたのかによっては不自然になることがあります。

自社の担当者から聞いた場合は「聞いております」、お客様や取引先から聞いた場合は「伺っております」と使い分けましょう。

「聞いています」と「聞いております」は何が違いますか?

「聞いています」は日常会話でも使いやすい表現です。

一方、「聞いております」は、より改まった印象になります。

ビジネスメールや電話対応では、「聞いております」の方が落ち着いた印象になります。

上司から聞いた場合は何と言えばいいですか?

社外の方に対して話す場合は、

「上司から聞いております」

で自然です。

上司は自社側の人なので、「上司から伺っております」とすると、自社の人を立てているように聞こえることがあります。

よりやわらかく言いたい場合は、

「上司より共有を受けております」

としてもよいでしょう。

お客様から聞いた場合は何と言えばいいですか?

お客様から直接聞いた場合は、

「お客様より伺っております」

が自然です。

たとえば、

「ご事情については、お客様より伺っております」

のように使います。

お客様を立てる表現になるため、ビジネスシーンでも使いやすい言い方です。

「承っております」と「聞いております」はどう違いますか?

「聞いております」は、情報を聞いていることを表します。

一方、「承っております」は、注文・予約・依頼などを受けているときに使いやすい表現です。

たとえば、

「その件は担当者から聞いております」

は、情報を知っているという意味です。

「ご予約は承っております」

は、予約を受けているという意味になります。

場面に合わせて使い分けましょう。

まとめ:「聞いております」は相手との関係で使い分けよう

「聞いております」は、ビジネスでも使いやすい丁寧な表現です。

ただし、どんな場面でも「聞いております」だけを使えばよいわけではありません。

自社の担当者や上司から聞いた場合は、

  • 担当者から聞いております
  • 上司から聞いております
  • 社内で共有を受けております

が自然です。

お客様や取引先から聞いた場合は、

  • 田中様より伺っております
  • お客様より伺っております

が使いやすいです。

注文や予約、依頼を受けている場合は、

「承っております」

を使うとよいでしょう。

敬語で迷ったときは、難しく考えすぎなくても大丈夫です。

まずは、

  • 誰から聞いたのか
  • 誰を立てる表現なのか
  • 情報なのか、依頼や注文なのか

を意識してみてください。

この3つを押さえるだけで、「聞いております」と「伺っております」の使い分けがぐっと分かりやすくなります。