結婚祝い、出産祝い…人生のビックイベントにはたくさんの人からお祝いをいただきます。
あなたの新しい門出をお祝いという形で応援してくださった方には、精一杯の感謝の気持ちを示したいですよね。
日本には昔からお祝いをいただいたら、相当のお返しをする風習があります。
現代は、若い人を気遣って「お返しいらない」という言葉を添えてお祝いをくださる方が増えています。しかし、せっかくの親切には、マナーを守って応えたいものです。
そこで、「お返しいらない」と言って渡される出産祝いへの、正しい対処法についてお話ししたいと思います。
「お返しいらない」への対処法│親戚の場合
大人になると場面によって本音と建て前を使い分けるようになります。
従って「お返しいらない」という言葉をそのまま受け入れると、場合によっては「礼儀のなっていない人だ」と相手を怒らせてしまうこともあります。
出産祝いを受け取る若いご夫婦にとっては、少々、理解いがたいことかもしれませんが、これも社会の中で上手に生きていくための知恵だと思って読んで参考になれば幸いです。
ご両親に相談するのが一番です。
親戚から出産祝いをいただいた時は、内々の取り決めなど不文律があるかもしれません。
その上で本当に「お返しいらない」のでしたら、お礼状を送ります。
ご両親から、半分、または何か決まった品物をお返しする約束事があると教えられたのであれば、それに従います。
結婚し、家族が増え、これからは自ら親戚付き合いをしていかなくてはいけません。ご両親に教えてもらいながら、少しずつ、やり方を覚えていきましょう。
「お返しいらない」への対処法│職場の場合
職場やお仕事関係のお付き合いのある方から出産祝いをいただくこともあります。
まず、いただいた出産祝いの金額を確認しましょう。ただ、出産祝いをいただいたその場で封を開けて確認するのは失礼です。
家に帰ってから、出産祝いの金額を確認し、それが世間の相場から見て多すぎるのか、相場通りなのか、それとも少ないのかを見極めます。
世間の相場よりも多かった場合は、3分の1ほどの額をお返ししましょう。
お返しする際には、
「せっかくのお言葉ですが、甘える訳にもいきませんので…せめてこれだけでも受け取ってください。」
と、相手の心遣いに感謝するとともに、社会人としてそうもいかないとの葛藤を伝えるようにしましょう。
世間の相場通りであった場合、「お返しいらない」が社交辞令ともあなたを思いやる言葉とも読み取れ、難しいところです。
この場合は、内祝いなどの格式ばったことはせず、しかし、お祝いの半額程度のお返しをしましょう。実家近くの美味しい物などがいいですね。
また、いただいた出産祝いが世間の相場よりも少なかった場合、これは、相手があらかじめお返し分を引いた金額をくださっているものと考えます。
相場よりも少ない出産祝いにきっりち半額をお返しするのは、相手に恥をかかせることになりかねません。
この場合は、同僚や親しい間柄なら口頭でお礼を伝え、先輩や上司には直筆のお礼状を送りましょう。
「お返しいらない」は真に受けてもいい?
出産祝いをくださる方によって「お返しいらない」には様々な言葉が隠れています。
・色々と物入りだろうから無理をしないでほしい。
・赤ちゃんのお世話で忙しいだろうから、
落ち着いてからで十分
・好みでない物をもらっても処分に困るだけだから。
・若い人に大人の余裕を見せつけたい。
・お祝いを贈って半分返してもらうなんて、
無駄な労力を使う文化だと嫌っている。
このように、「お返しいらない」と出産祝いをくれる方には、人それぞれの考えがあります。そのため、相手の言葉に隠された本音を探りながら、対応する必要があります。
それでは次は、相手の本音を探る方法についてお話ししましょう。
大人としての第一歩
出産祝いを「お返しいらない」と渡された場合の対処法、いくつかお伝えしましたが参考になりましたか?
大人として生きていくためには本音と建て前を使い分け、そして、相手の本音を探る技術が必要になってきます。
なんだか面倒くさいなあと思われるかもしれませんが「表面を取り繕う」というのも、悪いことばかりではありません。
相手の顔を立て、気持ちを思いやることが、大人のマナーだと心得ましょう。