私たちの食生活になくてはならない、手軽で美味しい「しめじ」。しかし、スーパーマーケットで「ブナシメジ」と表示された商品をよく見かけます。
そこで疑問です。
しめじとブナシメジって、実際には何が違うのでしょうか？それとも、実は同じものを指しているのでしょうか？
この疑問に答えるべく、両者の特性について調べてみることにしました。
加えて、しめじに関するよくある疑問、「どんな栄養素が含まれているのか」「洗った方がいいのか」といった点についても掘り下げてみました。
それでは、しめじとブナシメジの違いを見ていきましょう。
しめじについて
一般的に「本しめじ」と呼ばれるしめじは、シメジ科シメジ属に分類されます。
本しめじは、生きた木と共生し、互いに栄養を交換しながら育つキノコです。このため、人工的に栽培するのは困難です。
松茸やトリュフも本しめじと同様に、天然ものは市場にほとんど出回らず、人工栽培は難しいキノコです。
栽培が困難で高級食材とされ、特に旨味が強く、ローカロリーで食物繊維とカリウムが豊富です。また、ぶなしめじに比べて鉄分が多いことが特徴です
しかし、「大黒本しめじ」として人工栽培に成功し、スーパーマーケットで入手可能になりました。ブナシメジに比べて高価ですが、見かける機会があります。
「香り松茸、味しめじ」という言葉は、この本しめじを指しています。見た目の特徴としては、ブナシメジよりも太く、大きく、丸みを帯びています。
ブナシメジについて
ブナシメジは、シメジ科シロタモギタケ属に属します。
腐った木から栄養を得て育つため、ブナシメジの人工栽培は比較的容易です。一年中手頃な価格で購入可能です。
このため、スーパーマーケットで安価で豊富に販売されています。シイタケやエノキダケも同じ方法で栽培されています。
ブナシメジは、本しめじに比べて細く、小さめで、細長いのが特徴です。あっさりした味わいで、ビオチンとビタミンCを含むとされています
しめじとブナシメジを同じものと考えていましたが、調べてみると、両者には意外と違いがあることがわかりました。
しめじが持つ栄養成分とその効果
しめじ、特に本しめじとブナシメジは、栄養面でいくつかの違いはあるものの、基本的には似たような栄養素を含んでいます。
本しめじには特に美味しさを増す旨味成分が豊富に含まれている点が魅力です。
しめじ（本しめじ・ブナシメジ）に含まれる主な栄養素は以下の通りです。
・ビタミンD
・ビタミンB2
・ナイアシン
・ビタミンB6
・葉酸
・パントテン酸
・食物繊維
・オルニチン
これらの栄養素が私たちの体にどのような良い影響をもたらすのか、一つずつ見ていきましょう。
ビタミンDは、カルシウムやリンの吸収を助け、骨や歯を丈夫にする効果があり、骨粗しょう症の予防や改善に役立ちます。
ビタミンB2は、タンパク質や糖質、脂質の代謝を助け、皮膚や粘膜の健康を保ちます。肌荒れやニキビの防止にも有効です。
ナイアシンは、エネルギー生成に不可欠な水溶性ビタミンで、肌の健康維持にも役立ちます。
ビタミンB6は、アミノ酸の代謝や神経伝達を助ける水溶性ビタミンです。
葉酸は、新しい細胞の生成に必須で、特に妊娠を希望する方には重要な栄養素です。また、赤血球の形成をサポートし、胎児の健康な成長に貢献します。
パントテン酸は、幅広く食品に含まれる水溶性ビタミンで、体内の多くの場所で役立っています。
食物繊維には、便秘の予防や糖尿病、動脈硬化、大腸がんのリスクを低減する効果があります。
オルニチンは、肝機能をサポートするアミノ酸です。
これらの栄養素が豊富に含まれているため、しめじは肌トラブルに悩む方やお酒を好む方にもお勧めの食材と言えます。
しめじの適切な洗い方
しめじを洗うべきかどうかについては、以前は洗わない方が良いとされていましたが、農家の方々は汚れがある場合は軽く洗うことを推奨しています。
実際にしめじを栽培している農家の方によると、洗うと美味しさが減少する可能性があるため、理想的には洗わずに使用するのが良いとのことです。
しかし、汚れがある場合は、布で軽く拭き取るか、さっと洗うことが推奨されています。
これまでしめじを洗わずに利用してきた人も、今後は軽く水洗いすることを考慮してみてください。
ただし、美味しさを損なわないためにも、拭き取るか軽く洗う程度に留めることが大切です。
まとめ
しめじに関して
通常、しめじと言えば「本しめじ」を指しますが、これは生木と共生して成長するキノコで、人工栽培は困難です。しかし最近、「大黒本しめじ」として人工栽培が成功し、市場で販売されています。
ブナシメジに関して
ブナシメジは腐った木を利用して育成されるため、人工栽培がしやすいです。そのため、スーパーマーケットで低価格で豊富に提供されています。
しめじの栄養成分について
しめじ（本しめじ・ブナシメジ共に）は、ビタミンD、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸、食物繊維、オルニチンといった豊富な栄養素を含んでいます。
しめじの適切な洗い方
しめじを洗うと、その風味が落ちる可能性があります。そのため、汚れがある場合は、布で軽く拭き取るか、短時間でさっと洗うのがおすすめです。
この記事を通して、しめじとブナシメジの違いを明確にし、しめじが非常に栄養価の高い食材であることがわかりました。
また、しめじを洗う際のコツも把握できたので、これからはより美味しく、そして健康的にしめじを楽しめそうです。
