忙しい現代社会では、自律神経の乱れを引き起こしてしまうような原因があちらこちらに転がっています。
例えば、仕事で受けるストレス、不規則な食生活や睡眠時間、他にも人間関係などが原因で、自律神経を乱してしまう方もたくさんいらっしゃいます。
自律神経とは、心臓を動かしたり汗をかいたり、自分ではコントロールできない自動的に働く神経のことです。
交感神経と副交感神経という2つの神経から成り立っていて、それぞれ別々の働きを持っています。
昼間の時間に交感神経が血圧や心拍数を高めて体を活発に働かせるために働き、体をリラックスさせるように副交感神経が働いて体を修復しています。
副交感神経は睡眠中に日中ストレスを受けた体を元の元気な状態に戻す役割を果たしています。
Contents
自律神経を整える方法
現代社会の中で、心身の健康を保つためには、自分自身で自律神経を整える必要があります。日頃からストレスや疲れを感じやすい人は、自律神経の乱れを防ぐために、簡単に日常的に行える自律神経を整える方法をぜひ試してみてください。
自律神経を整えるには、リラックスすることがとても重要です。部屋で好きな香りのお香を焚いてみたり、アロマオイルを香らせて、音楽を聴くなどリラックス出来る空間を作りましょう。
体が冷えてしまうと交感神経が優位になり、自律神経のバランスが崩れます。常に体が温かい状態でいられるように、体を温めることを意識してください。自律神経が乱れると、血行障害を起こし、体を冷やしてしまうことになります。
特に女性にとって冷えはとても恐ろしく、生理や排卵などホルモンにも影響を与えてしまうので注意が必要です。就寝前はシャワーだけを浴びるのではなく、湯船につかってしっかりと体の芯まで温めてあげることが大事です。
他にも、食生活を改善することで、自律神経を正常に保つ方法もあります。自律神経が乱れると、エネルギーの代謝が悪くなると言われています。この代謝を上げるために、青唐辛子を料理に使ってみると良いでし
ょう。青唐辛子には、カプシエイドという成分が含まれていて、これが体温を上昇させるのに役立ちます。
自律神経を整える食べ物
自律神経がバランスを崩してしまう原因は、栄養不足が原因の1つだとも言われています。では、自律神経を正常に保つために、どのような食事を摂る必要があるのでしょうか?
冷え性などでお悩みの方は
体を温めてくれるような食事を意識的に摂取することをおすすめします。
代表的な食材で言えば、生姜です。
生姜をすりおろして、紅茶やお味噌汁などに入れて一緒に飲むのもいいでしょう。
日頃からストレスを感じやすい方は
ビタミンAの摂取をがおすすめです。ビタミンAを豊富に含んでいる食材としては、ニンジンやレバーなどがあります。
ビタミンB1は、体内で不足してしまうとイライラしたり、精神的に不安定になったりして、自律神経を乱してしまいます。それを避けるためには、ビタミンB1の摂取が必要不可欠です。ビタミンB1が豊富に含まれている食材は、納豆や豚肉、玄米などに多く含まれています。
あと、意外と知られていないのが、亜鉛です。亜鉛も不足すると、精神的に不安定な状態やイライラ状態を作り出してしまいます。亜鉛を豊富に含む食材としては、レバーや貝類
、大豆などの豆類が代表的です。
食材で十分に摂れない場合、ビタミンAやビタミンB1、亜鉛などが配合されたサプリメントを利用するのもいいですね。
一番は栄養バランスを考えた食事をすることです。偏った食事は自律神経を整えるのを悪化させるので注意しましょう。
ため息をついて自律神経のバランスを整える
「ため息をつくと幸せが逃げる」という言葉をよく聞きます。なぜか、ため息に対してマイナスのイメージを持っている人が多いようです。
心配な事や悩みがあると、胸やお腹の筋肉が緊張して硬くなり、呼吸が浅くなり、血液の中の酸素が不足気味になります。
すると、交感神経が優位に働き、血管を収縮させて血圧を上げ、全身へ酸素を送ろうとします。
ため息を「ふぅ~~っ」と長く吐くことで、浅くなった呼吸が深くなり、副交感神経がしっかりと働きバランスが崩れた自律神経の偏りを解消します。
また、自律神経を整えるには、運動がおすすめです。
体を動かすことによって崩れてしまった自律神経を整えることができます。
ただし、激しい運動は禁物です。激しい運動は逆に交感神経を活発にさせ、自律神経失調症を悪化させます。
この時に効果的なのが有酸素運動です。ウォーキング、ジョギング、水泳、ヨガ、ストレッチといった有酸素運動は酸素を取り込みながら体を動かします。
呼吸をするという行為が自律神経を整えるのに非常に有効です。自律神経失調症の人は息を吐く力が弱いため、副交感神経が正常に機能できていません。
息を吐くのを意識しながら有酸素運動を行うと副交感神経の機能を正常に戻し、自律神経の乱れを改善できます。
また、有酸素運動にはリラックス効果や血行改善効果もあり、これも自律神経を整えるのに役立ちます。
しかし、有酸素運動を始めたからといってすぐに自律神経失調症が改善する訳ではありません。
症状が改善するまでには時間がかかるります。1日30分くらいを目安に毎日続けるようにしましょう。
まとめ
交感神経と副交感神経は、バランスを保って個々に働いていますが、交感神経が働き過ぎてしまうと、副交感神経の疲労回復機能がついていかなくなってしまいます。
その場合には、ストレスを溜めてしまう要因にもなり、自律神経失調症になってしまうこともあります。
逆に、副交感神経が働き過ぎてしまった場合には、アレルギー反応を起こしてしまったり、アトピー性皮膚炎を発症するといわれています。
最悪の場合、うつ病などを患ってしまう可能性もありますから、バランスがとても大切です。