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宮島の厳島神社の鳥居は海水に浸かっていているのになぜ腐らない?

日本三景のひとつとされる厳島神社の鳥居は
風情ある宮島の風景の中、どっしりと建つ姿が美しいですよね。

しかし、この鳥居は木で作られており、海の水に浸かっていているのに腐食はしないのでしょうか?また、台風や嵐で海が荒れた時に倒れたりはしないのでしょうか?

実は、あの美しい鳥居には、腐食したり倒れたりしないための秘密が隠されていたのです。

その、海の中に建つ厳島神社の
赤く美しい鳥居に隠された秘密とは?

宮島にある厳島神社の鳥居は腐食しない!?

この疑問、正確には「全く腐食しないわけではない」が答えです。

厳島神社の鳥居は木材で出来ており、しかも海の中に建っています。いくら干潮の時には海水がひいて、足元の地面が露出するとはいえ(この時間を狙えば歩いて大鳥居の下をくぐることができますよ^^)

一日のほとんどを足元が水に浸かっている鳥居ですから、多少は腐食しています。しかし、この鳥居びっくりするほど丈夫で長持ちしています!

そもそも厳島神社の鳥居は平安時代、今から約1400年以上前に建てられました。その後、修繕・改修・再建を繰り返し今の鳥居は8代目です。

単純に考えて
修繕、改修をすれば鳥居は約200年もつということです。

我が家が家を建てた時に夫が張り切って手作りした木製のベンチは、全く手入れをしなかったところ2年目で座ったら崩れてしまったことを考えると同じ木製でしかもあれほどの大きさの鳥居が 200年もつということは驚きだと思います。

その秘密は鳥居に使われている木材にもあります。

厳島神社の鳥居は柱に楠が使われています。楠にはとても重くて腐りにくい、虫がつきにくいという性質があります。

しかも、鳥居を作るには樹齢 500年~ 600年の楠が使われています。

長い年月をかけて大きく育った楠のパワーが
厳島神社の鳥居を腐食しにくく、驚くほど丈夫で長持ちさせているのでしょう。

更に、実は海水では腐食菌が生息しにくいのです。海水もまた厳島神社の鳥居を足元から守っていたのですね。


宮島にある厳島神社の鳥居は倒れないの?

しかし、海水には満ち引きがあります。また、台風や嵐で海が荒れることもあります。高波や大風の直撃を受けて厳島神社の鳥居が倒れる心配はないのでしょうか?

実は厳島神社の鳥居は
その柱は地面に突き刺さってはいません。

地面に松でできた杭を打ち込み
その上に石を敷き、
鳥居はその上に建てられています。

それでも鳥居が倒れない秘密は
上部にある島木に隠されています。

鳥居の一番上にある黒い屋根の下、大きくて太い横の木材には中には、こぶし大の石がぎっしりと詰められています。

その重さは、何と!7トンです。

この重しがあることと
柱を6本にすることで鳥居を安定させ
海水の流れや台風、地震が起きても
全く動くことも倒れることもないのです。

現代のような技術のない時代に、
様々な工夫を凝らすことで、あのとてつもなく大きな鳥居は海の中でどっしりと建ち続けているのです

安芸の宮島・厳島神社の美しさ

あの見る者を圧倒する壮大で美しい鳥居には樹に秘められたパワーと先人の知恵が隠されていまね。

ところで、厳島神社の鳥居の美しさもさることながら私は宮島の風景も大好きです。

桜色に染まる春、新緑の緑と神社の赤のコントラストが美しい夏、紅葉の秋、雪に包まれる冬もまた格別の美しさです。

宮島は季節によって彩や趣を変え様々な姿で私たちを楽しませてくれます。興味を持たれた方はぜひ観光にお出かけください。

期待を裏切らない美しさを堪能できることと思います。(*^^*)