秋が深まると、食卓に並べたくなる食材のひとつが松茸(まつたけ)。
ふわっと立ちのぼる独特の香りと、シャキシャキとした食感は、まさに秋のごちそうです。
しかし、松茸は高級食材だからこそ、「失敗せずに美味しく食べたい!」と思う方も多いはず。
そこで今回は、松茸の旬や産地、美味しい選び方、正しい下処理、贅沢な食べ方、保存方法、相性の良い食材やアレンジレシピまで、徹底的にご紹介します。
この記事を読めば、松茸の魅力を最大限引き出す方法が丸わかりです。
松茸の旬と産地
松茸の旬は地域によって異なるため、産地ごとに時期が少しずつずれます。
| 地域 | 出始め | 最盛期 | 終わり | 
|---|---|---|---|
| 北海道・東北 | 8月中旬 | 9月下旬〜10月中旬 | 10月末 | 
| 関東・中部 | 9月中旬 | 10月上旬〜10月末 | 11月初旬 | 
| 関西・中国・九州 | 10月上旬 | 10月中旬〜11月上旬 | 11月中旬 | 
国産は香りが強く、歯ごたえもしっかりしているのが特徴です。
輸入松茸はカナダ、中国、アメリカなどから通年で入荷されます。香りは国産より控えめですが、価格が手頃で購入しやすく、練習用や日常使いにぴったりです。
美味しい松茸の選び方
松茸は見た目や香りで品質が大きく変わります。選び方のポイントは以下の3つ。
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傘の開き具合
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つぼみ型:香りが上品で日持ちが長め。素焼きやホイル焼きに向く。
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中開き型:香りと食感のバランスが良く、炊き込みご飯や土瓶蒸しなど万能。
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開き型:香りが非常に強いが、鮮度が落ちやすい。早めに調理するならおすすめ。
 
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茎の太さ・締まり
太くてずっしり重みがあり、表面が乾いていないものが新鮮です。 - 
香りの強さ
ふんわりと土の香りがするものが良品。香りが弱いものは鮮度が落ちています。 
松茸の下処理の基本
松茸は香りが命。下処理も香りを損なわないように行いましょう。
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石づきを取る
根元の固い部分を、包丁で鉛筆削りのように少しずつ削ります。切りすぎると可食部が減るので注意。 - 
水洗いは短時間
ボウルに水をため、土をサッと落とす程度。長時間の浸水は香りを逃します。 - 
水気を拭き取る
すぐにキッチンペーパーで軽く押さえ、余分な水分を取ります。濡れ布巾で拭く方法も香りを守るのに有効。 
贅沢な松茸の食べ方5選
① 素焼き(炭火焼き)
炭火で網焼きにし、仕上げに醤油をひとたらし。
香りがふわっと広がり、噛むほどに旨みがあふれます。
家庭ではアルミホイル+塩分のない清酒で包み、トースターで焼く方法がおすすめ。
② 松茸ご飯
松茸の香りをお米に閉じ込める贅沢なごはん。
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香り重視:炊き込み開始から松茸を入れる
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食感重視:炊きあがってから松茸を加え、3〜5分蒸らす
 
③ 土瓶蒸し
鶏肉、海老、銀杏などを一緒に入れて蒸し、お出汁と香りを楽しむ上品な料理。
ふたを開けた瞬間、湯気とともに広がる香りは格別です。
④ 松茸の天ぷら
薄めの衣で揚げると、外はサクッ、中は香り豊か。塩を少しつけていただくのがおすすめ。
⑤ 松茸と牛肉のすき焼き
牛肉の脂と松茸の香りが合わさり、贅沢な味わいに。秋の特別なごちそうです。
松茸の香りを最大限楽しむコツ
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調理直前に軽く炙ると香りが引き立ちます。
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調味料は控えめにして素材の味を活かす。
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温かい料理は器を温めておくと、香りが長持ちします。
 
松茸と相性の良い食材
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和風:鯛、はまぐり、すき焼き、お吸い物、茶碗蒸し
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洋風:バターソテー、パスタ、リゾット
どちらにも合うので、アレンジの幅は無限です。 
松茸の価格と賢い買い方
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国産松茸:1本数千円〜と高価だが香りは最高峰。
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輸入松茸:比較的安価で、普段使いや試作に最適。
 
購入場所はスーパー、百貨店、通販、ふるさと納税など。
贈答用は見た目重視、家庭用は形が不揃いでも味は変わりません。
松茸の保存方法(鮮度を守る)
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冷蔵保存(2〜3日以内):湿らせたキッチンペーパーで包み、保存袋に入れて野菜室へ。
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土付き保存:土を落とさず新聞紙で包み、野菜室に保存。調理前に下処理します。
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冷凍保存(約1ヶ月):スライスしてラップに包み、保存袋で密封。香りは少し落ちるが、炊き込みご飯や汁物に◎。
 
松茸の豆知識
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「香り松茸、味しめじ」は、本しめじの旨味と松茸の香りを比喩したことわざ。
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日本で松茸が高価になったのは、松林の減少や気候変動、害虫被害によるもの。
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海外では松茸をバターやガーリックと合わせるレシピが人気ですが、日本のように香りを前面に出す文化は珍しいです。
 
まとめ
松茸は香りと食感の両方が楽しめる秋の特別な食材。
旬や選び方、下処理、保存方法を知っておくことで、その魅力を最大限に引き出せます。
今年の秋は、ぜひお気に入りのレシピで松茸を贅沢に味わってみてくださいね。
  
  
  
  
