薬を飲むのが苦手な子に
苦労している親は多いもの。
親も子供も、毎日の服薬が
少しでも楽になると嬉しいですね。
小さな子供が主に飲むシロップと粉薬をスムーズに飲ませるワザとコツをまとめました。
参考になりますように。
子供の薬の飲ませ方|水薬(シロップ剤)
風邪などで受診した際、
子供に処方される代表的な薬のひとつが
液体の「水薬(シロップ剤)」です。
市販でも低月齢から飲める
シロップタイプの風邪薬が売られていますね。
たいてい甘い味がするので
飲ませやすい部類ですが、
あの独特な甘味が嫌で大泣きする子もいます。
具体的な服用方法を挙げていきます。
・計量カップ
10ml程の小さなカップを使うのがおススメ!
スプーンで…と言われることもありますが、
こぼしやすく、けっこう難しいです。
カップは市販のシロップ薬に付属しているものでOKですがネット通販でも購入することができます。
調剤薬局でもらえるor買えることもあるので薬を受けとるときに聞いてみるのもよいでしょう。
処方された水薬は、
容器の目盛りで服用する量を指示されますが、カップにひと目盛り分を入れて何mlかを覚えておけば、次回からは1回分の計量が簡単に済みます。
カップからふつうに飲めるなら問題なしです。
低月齢や服薬を嫌がる子には、横向きに抱っこして、カップの中身を数回に分けて口の中に流し込みます。
抱っこすると、
横を向いて拒否するのをある程度防げます。脱走防止には抱っこして立ちましょう。
真上を向いて飲むと、いきなり喉に薬が来て苦しいので、口の中がこぼれないほどの傾斜をつけてあげます。
薬を吐き出してしまう場合は、口の中に入れる量をもっと減らすとうまくいくことが多いです。
それでも嫌がるときは、水などで味を薄めてあげます。赤ちゃん用がなくても、軟水のミネラルウォーターでOKです。
量が増えすぎるとかえって飲めなくなるため、水の足しすぎには要注意です。
子供の手で振り払われないようにカップを持つ指には力を入れましょう。
多少泣いていても、ちょっとずつ口に入れると思わず飲んでしまいます。難しそうなら、最初は舐めるような量から始めましょう。
ただ、大号泣しているようなときは、口に何か入れると嘔吐や誤嚥(ごえん)の危険があるので、飲ませるのはいったん諦めましょう。
・スポイト
液体の薬を赤ちゃんに飲ませるためのスポイトが市販されています。薬を吸いとって、直接口に入れることができるものです。
カップとちがい、こぼす危険が少なく、ちょっとでも口が開けば隙間から流し込めるため、低月齢の子供にも飲ませやすいです。
ただ、スポイト自体にびっくりして拒否してしまう子もいるので、横抱っこして、スポイトを顔の横から口に近づけ、さっと口の中に入れてしまうのがよいでしょう。
物によっては初めは力加減が難しいので一度は水で練習しておくことをおすすめします。
カップと比べると
洗いにくいというデメリットもあります。
子供への薬の飲ませ方|粉薬
ドライシロップと表記されていたりします。
小児用はたいてい甘くなっています。
味はよくても粉の食感を嫌がって、飲ませるのに苦戦しやすいですが、基本は水薬と同じです。
・計量カップ
水やお茶をカップに入れてから、粉薬を投入。小さいスプーンなどで混ぜて溶かし飲ませます。ベビーフード付属の使い捨てスプーンが
サイズ的におすすめです。
底にたまらないようにしっかり溶かし、
粉が沈まないうちに飲ませましょう。
水の量はカップの半分以下で十分です。
量を少なくすると1回でごくっと飲めます。
・ペーストにする
小皿などの上で粉薬をごく少量の水で練り、ペースト状にして、指で子供の口の中にこすりつけます。上顎や頬の内側がやりやすいです。
水は1滴でOK。
粉薬の量が少ないので、水分が多いとすぐに液体になってしまいます。
ペーストをこすりつけたあとは、すぐにミルク・母乳・お茶などを飲ませれば終了です。月齢に合わせてスタンバイしておきましょう。
・凍らせる
水でといた粉薬を1回分ずつ製氷皿で凍らせ、
氷をなめさせて服薬する方法です。
冷たさで味覚が鈍り、味がわかりにくくなるため成功しやすいです。小さい氷になるよう、水は入れすぎないようにしましょう。
・服薬用のゼリー
水では味がごまかせない抗生物質などの苦い粉薬は、服薬用のゼリーを試してみてください。ドラッグストアなどに子供用が売られています。
子供が服薬用ゼリーを気に入らないこともあるため薬を初回から全量投入するのは避けましょう。
最初はちょっとだけ混ぜて、ひと舐めさせてみます。おやつ用のふつうのゼリーじゃないとダメ、という子もいます。
そしてゼリーの量にも注意。
一回の量が増えると子供も大変です。
・飲み物&食べ物に混ぜる
ごはんやミルクなど、主食に薬を混ぜるのは厳禁。嫌な味を覚えて食べなくなってしまう危険を避けるためです。
一般的に苦味を抑えるとされているのが、
アイスクリーム、チョコレートシロップ、
プリン、ジャムなど味の濃いもの。
ただし、薬の種類によっては、混ぜると逆に苦味が増したり吸収が悪くなったりするものがあるので、薬を受けとる際に、薬剤師に確認するようにしてください。
まとめ
子供の薬は、
・機嫌のよいときに
・少量で
・さっと素早く
飲ませるのが原則です。
寝ているところを
起こしてまで飲ませる必要は
ほとんどの場合ありません。
上手に飲めたら
大袈裟なくらいに誉めるのも
次回に繋げるコツです。
どうしてもうまくいかないときは、
病院や調剤薬局に電話で相談してみましょう。