使い慣れたフライパン、ふと見たら赤っぽいサビが…なんて経験、ありませんか?
「買い替えるにはもったいない」「でもサビって体に悪い?」そんな悩みをお持ちの方のために、この記事ではフライパンの素材ごとに異なるサビの落とし方と予防法を、やさしい言葉でわかりやすく解説します。
鉄・ステンレス・銅・テフロン加工など、それぞれの特徴に合わせた正しいケアで、お気に入りのフライパンをもっと長く、快適に使っていきましょう。
素材別のサビ取り方法まとめ
素材 | サビ取り方法 | 注意点 | 特徴 |
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鉄 | クレンザー+たわし+加熱+油ならし | 洗剤使用後は必ず油ならしを行う | 手入れ次第で一生モノに育つ |
ステンレス | メラミンスポンジ or クレンザー+重曹/クエン酸 | 傷つけないよう優しくこする。漂白剤はNG | 比較的サビに強いが完璧ではない |
銅 | クレンザー+柔らかスポンジ+酢+塩 or 重曹 | 緑青(りょくしょう)は定期的に除去 | 熱伝導性に優れ見た目も◎ |
テフロン加工 | 基本的にサビ取りNG、加工剥がれ=寿命 | 傷つくと再生不可能。予防が最大のポイント | 焦げつきにくいがデリケート |
鉄製フライパン|サビても復活できる!“育てる楽しみ”が魅力
鉄フライパンは使い込むほどに油がなじみ、焦げつきにくくなっていく「育てる調理道具」です。
ただし、水分に弱く、放置しているとすぐ赤サビが出てしまいます。でもご安心を。サビても適切に対処すれば、また活躍してくれます。
サビ取り手順
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フライパン全体をお湯でさっと洗い、汚れを落とす
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クレンザーまたは重曹をふりかけて少量の水でペースト状に
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スチールたわしやサンドペーパーで円を描くようにこすり、サビを落とす
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水で丁寧に洗い流す
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キッチンペーパーで水分を拭き取る
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中火で加熱し、残った水分を完全に飛ばす
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火を止めて少し冷ましたら、キッチンペーパーに染み込ませた油(米油やごま油がおすすめ)を塗る
※この仕上げ作業が**「油ならし(シーズニング)」**と呼ばれる工程で、再発防止に非常に重要です。
洗剤使用時は“要注意”!
鉄製は基本的に中性洗剤を使いませんが、もし使用した場合は必ず再度油ならしを行い、油膜を復活させてください。
ステンレス製フライパン|錆びにくいけれど、油断は禁物!
「ステンレスはサビない」と思われがちですが、実際にはサビにくいだけ。空気中の塩分や水分、調味料の酸によりサビることも。
軽度のサビの落とし方
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メラミンスポンジ(激落ちくんなど)で円を描くように軽くこする
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クエン酸水(クエン酸を水に溶かしたもの)を布に含ませてパック
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酢+塩を混ぜて塗布してこする
頑固なサビには
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重曹をペースト状にし、サビ部分に塗布
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クレンザー+柔らかめのスポンジで丁寧に磨く
やってはいけないNG行動
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スチールウールなどで力強くこする(細かい傷が付きやすい)
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塩素系漂白剤を使う(保護膜が破壊され、サビが広がる原因に)
購入時に注目したい“18-8ステンレス”
「18-8」は、クロム18%、ニッケル8%の含有率を示し、よりサビに強い素材。耐久性を重視したい方におすすめです。
銅製フライパン|緑青(りょくしょう)はやさしく除去しよう
銅製フライパンは熱の伝わり方がとても均一で、プロにも愛される調理器具。ただし、使用や保管の状況によって**緑青(りょくしょう)**という青緑のサビが発生することがあります。
緑青の落とし方(2パターン)
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酢+塩を混ぜてペースト状にし、布でこすって落とす
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重曹+水を練ったペーストでやさしく磨く
その後は水でしっかり洗い流し、柔らかい布で乾燥&中性洗剤で仕上げ拭きすると安心です。
緑青は有害?
ごく微量であれば人体への影響はほとんどないとされていますが、衛生面と見た目の美しさのためにも、定期的な除去が推奨されています。
テフロン(フッ素樹脂)加工フライパン|サビたら寿命かも?
テフロン加工は、焦げつきにくくお手入れが簡単で人気ですが、とてもデリケート。強い衝撃や摩擦に弱く、加工が剥がれるとサビが出やすくなります。
サビが出た場合の基本対応
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加工が剥がれた場所に水分が入りサビが発生
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表面がザラザラしていたり、黒ずんでいたら寿命のサイン
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基本的に修復は難しいため、安全のためにも買い替えを推奨
普段からできる予防法
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木製・シリコン製の道具を使って、表面に傷をつけない
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洗った後はすぐに水気を拭き取る
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他の調理器具と重ねず、単独で保管
※耐用年数の目安は2~3年。消耗品と割り切って定期的に交換しましょう。
フライパンがサビる原因|あなたの習慣、大丈夫?
フライパンのサビは「使い方のクセ」が原因になっていることがよくあります。
サビの原因あるある:
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使用後すぐに洗わず、食材を放置
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洗ったあとに水分を拭き取らず放置
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湿気の多い場所に保管
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金属製のヘラなどで表面を傷つける
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酸性や塩分が強い食材を長時間放置する
→ こうした習慣が、知らぬ間に素材を傷めています。今日から改善していきましょう♪
サビ取りでやってはいけないNG行動
正しいお手入れの反対、つまり「やってはいけないこと」も知っておくと安心です。
NG行動:
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金属たわしで力任せにゴシゴシ
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酸性洗剤を素材に合わずに使う
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塩素系漂白剤をステンレスや銅に使う
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サビを放置したまま調理を続ける
サビがどうしても落ちないときは?
「かなり頑固なサビでびくともしない…」
「テフロン加工が完全に剥げてる…」
そんな場合は、無理せず買い替えやプロのリペアを検討しましょう。
判断基準:
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鉄・銅製:深部までサビが進行し、スカスカになっている
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テフロン:焦げつき・ザラつき・コーティング剥がれが明らか
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料理がくっつく、焦げつく、見た目も不衛生
※鉄製・銅製なら「研磨+再シーズニング」をしてくれる業者もあります。
よくある質問(Q&A)
Q. 鉄のサビって、食べちゃったら体に悪い?
A. 少量なら問題ありませんが、風味や衛生面から除去が推奨されます。
Q. ステンレスのサビには重曹とクエン酸、どっちが効く?
A. 酸性のクエン酸が効果的なことが多いですが、軽度なら重曹でもOKです。
Q. テフロンのコーティングは修復できないの?
A. 基本的に家庭用では不可。劣化が見られたら新しいものに交換しましょう。
Q. 銅の緑青は絶対に落とさなきゃダメ?
A. 有害性は低いとされていますが、見た目・衛生面から落とした方が安心です。
おすすめのサビ取り&メンテナンスグッズ
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✅ メラミンスポンジ(激落ちくん)
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クレンザー(ジフ・カネヨンなど)
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クエン酸・重曹
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鉄フライパン用の保護油(米油・ごま油など)
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シリコン製・木製の調理ツール
フライパンをサビさせないための5つの習慣
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使用後はすぐに食材を取り出して洗う
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洗ったら必ず水分を拭き取り、できれば加熱乾燥
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鉄製は油を塗って保管、ステンレス・銅は乾燥が最優先
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傷つきにくい調理道具を使う
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湿気を避けた風通しの良い場所に収納
まとめ|サビてもあきらめないで。素材に合ったケアで長持ち!
フライパンのサビは、正しいお手入れで防げるし、多くのケースでは復活可能です。
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鉄・ステンレス・銅は、丁寧なケアで再生可能
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テフロンは予防が命。剥がれたら買い替えを
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サビ取りには、素材に合ったやさしいアプローチが大切
お気に入りのフライパンと、これからも楽しく料理ができますように。
今日からぜひ、素材に合ったケアをはじめてみませんか?