~共感・対話・気持ちの整理で親子が笑顔になる関わり方~
「イヤ!」「これがほしい!」と言い張るとき、どうする?
「今すぐこれがいい!」「まだ帰りたくない!」「買って買ってー!」
日々の子育ての中で、子どもが言い張ってきかない場面は数えきれませんよね。
そんなとき、つい「ダメ!」と頭ごなしに叱ってしまいがち。でもそれでは、お互いの気持ちがすれ違い、ストレスだけが溜まってしまいます。
この記事では、子どもが癇癪を起こしたりごねたりする場面で使える、**“落ち着かせる声かけ術3ステップ”**を中心に、買い物や朝の支度、兄弟ゲンカなどシーン別の応用法も紹介します。
声かけ術①|共感:「その気持ち、すごくよくわかるよ」
まず大事なのは、子どもの気持ちを否定せず受け止めること。
「ママにはどっちの風船も同じに見えるけど、あなたには違って見えるんだね」
「こっちの色が好きなんだね。大事に思ってるのが伝わるよ」
子どもは「分かってもらえた」と感じるだけで、気持ちが穏やかになります。
声かけ術②|一緒に考える:「どうしたらいいと思う?」
「無理」「ダメ」と言う前に、一緒に考えてみる時間をとってみましょう。
「あの風船は取れないね。どうしたら取れると思う?」
「じゃあ、作戦会議してみようか!」
突拍子もないアイデアでも否定せず、「なるほど!面白い!」と受け止めることで、子どもの主体性が育ちます。
声かけ術③|親の気持ちを伝える:「本当は叶えてあげたいけどね」
どうしても希望を叶えられないときは、親の気持ちを素直に伝えることで、子どもも受け入れやすくなります。
「ママも背が高かったら、あの風船取ってあげたいよ」
「ほんとは全部買ってあげたいけど、今日はお財布に入ってないんだ」
「ダメ!」ではなく、「叶えたいけど…」の姿勢で、優しく現実と向き合わせていきましょう。
“帰宅イヤイヤ”に効く声かけ術
「まだ遊びたい!帰りたくない!」もよくある“きかない”シーン。
使える声かけ:
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「あと1回滑ったら帰ろうね(ルーティン化)」
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「おうち帰ったら、おやつにしよう♪」
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「次は何曜日にまた来ようか?」
「終わり」ではなく「次への楽しみ」に気持ちを切り替える工夫が大切です。
買い物で「ほしい!」と言われたときの対策
買い物中の「これ買って!」攻撃に悩むことはありませんか?
対策アイデア:「ほしいものリスト作戦」
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「OK!写真に撮ってリストに入れよう!」
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携帯やメモに名前・写真を記録
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後日、誕生日・イベントなどに選定する
これで「ほしい気持ち」は受け止めつつ、“今は買わない”を納得してもらう仕組みが作れます。
朝の準備が進まない時の声かけ術
「着替えない」「歯磨きしない」など、朝の“グズグズ”も親の悩みの種。
使える声かけ:
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「今、何分でできるか競争しようか?」(ゲーム化)
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「このパジャマくんが“着替えたい!”って言ってるよ」(擬人化)
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「準備できたら、今日の天気を一緒に見よう」(次の行動を提示)
叱るよりも、楽しい雰囲気で促す工夫が、朝の準備をスムーズにします。
兄弟ゲンカを“成長チャンス”に変える声かけ術
「どっちが悪いの?」と裁く前に、会話に導いてあげましょう。
使える声かけ:
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「それぞれ、どう思ったの?」
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「次はどうすればよかったと思う?」
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「叩くのはダメだけど、嫌だったんだよね」
気持ちはOK、行動は振り返る。このステップで子どもたちは感情調整を学びます。
やりがちNG対応と伝わる言い換え例
❌ よくある声かけ | ✔ 言い換え例 |
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「なんで叩いたの!」 | 「怒ってたんだね。何があったの?」 |
「またケンカ!?いい加減にして」 | 「今度はどんなことでぶつかっちゃったの?」 |
「静かにして!」 | 「声が大きくなってるよ。どうしたの?」 |
「我慢しなさい!」 | 「どうしたら気持ちを伝えられると思う?」 |
まとめ|“ごね”や“ケンカ”は子どもの成長チャンス
子どもの癇癪・グズり・言い張り・ケンカ…
どれも【感情・自我・人間関係】を学ぶ貴重な場面です。
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共感して受け止める
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一緒に考える
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親の思いもやさしく伝える
この3ステップと、具体的な声かけを通じて、子どもは**「納得」して気持ちを切り替える力**を育てていきます。
親も完璧じゃなくていいんです。少しずつ一緒に、親子で成長していきましょう。