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扶養控除とは?わかりやすく説明すると

年末調整や、確定申告でよく耳にする
「扶養控除」
何となく知ってはいるけれど、実はよく分からない方も多いのではないでしょうか?

平成29年度税制改正で、扶養控除のうち配偶者に関する控除 (配偶者控除・配偶者特別控除) の条件が変更されました。

既婚女性が仕事を探す際、配偶者控除・配偶者特別控除について理解しておかないと、損をしてしまうことになりかねません。

そもそも、扶養控除とは? 
2,018年から何が変わったのでしょうか?
できるだけわかりやすく説明します。

扶養控除とは?

「扶養」とは、
「自分の力で生活する経済力や能力の乏しい人に対して、金銭面のサポートをすること」

「控除」の意味は
「金額などを差し引くこと」です。

例えば、あなたが配偶者と子どもを扶養している場合、その分お金がかかり生活が大変になります。

そこで、あなたの所得から一定額を差し引いて、税金を安くする措置が「扶養控除」です。

税金が安くなる「所得控除」には、
誰でも一律38万円控除される「基礎控除」や医療費控除、生命保険料控除など14種類もあり、「扶養控除」はその一つです。

扶養控除を受けられる扶養親族とは?

扶養控除を受けられるのは
「配偶者」と「扶養親族」と決められています。
では、子ども以外に誰が「扶養親族」に該当するのでしょうか?

「扶養親族」とは、
6親等内の血族および三親等内の姻族です。
民法上の親族は範囲が広く、納税者の曾祖父母の兄弟や「またいとこ」まで該当します。

そして、配偶者がいる場合は、配偶者のおじ・おば等まで親族となります。

また、里親になっている場合、里子も扶養親族に入ります。(市町村から養護を委託された70歳以上の高齢者も扶養親族です)

そして、納税者と生計を共にしており、給与収入が年間103万円以下、16歳以上の人が控除の対象となります。

配偶者控除と配偶者特別控除

配偶者控除とは?
納税者に、配偶者(給与収入が年間 150万円以下)がいる場合、納税者が年末調整で一定額の所得控除を受けられる制度です。

配偶者特別控除とは?
ただ、配偶者の給与が、年間150万円を超えたとたんに、一気に税金が増えるわけではありません。
給与年収が201万円までは、緩やかに税額が増えるように工夫されており、この制度が「配偶者特別控除」です。

知っておきたい所得税の扶養と社会保険の扶養

扶養には、「所得税の扶養」と「社会保険の扶養」があります。
この2つを混同しないように理解しておきましょう。

所得税の扶養

所得税の扶養には、配偶者(給与年収が150万円以下)と扶養親族(給与年収が103万円以下)が入ることができます。

今回改正された配偶者(特別)控除は、税制上の扶養です。

社会保険の扶養

社会保険には、健康保険と厚生年金保険があります。健康保険の扶養となる人は、自分で保険料を支払わずに健康保険に加入することができます。

また、厚生年金保険の扶養となる人は、国民年金保険に加入することができます。

新しい配偶者控除・配偶者特別控除
平成29年度税制改正により、2,018年1月から新たな配偶者(特別)控除がスタートしました。

既婚女性が扶養限度額を気にせず働けるよう、配偶者控除・配偶者特別控除の上限額が変更されました。

では、具体的にどう変わったのか、ポイントをみていきましょう。

1.配偶者控除が適用される給与収入
 年間 103万円以下 → 150万円以下に変更
 
配偶者控除(満額38万円)を受けられる給与年収の上限額が、2,017年までは、103万円でしたが、2,018年から150万円に変更されました。

2.配偶者特別控除が適用される給与収入
 年間141万円以下 → 201万円以下に変更
 
配偶者特別控除を受けられる給与年収の上限額が、2,017年までは141万円以下でしたが、201万円以下に変更されました。

3.高所得者の配偶者控除が減額
納税者本人の年収が1,120万円を超えると、年収額に応じて控除が段階的に減額されることになりました。

(2,017年までは、納税者本人の年収に関係なく配偶者(特別)控除が適応されていました)

パートで働く主婦はここに注意!

パートで働いている主婦が、配偶者控除を受けるためには、年収を103万円以下に抑えなければならず、働きたくても働けない状態でした。

上限が引き上げられ 150万円までは気にせず働けるようになったことは朗報と言えるでしょう。

しかし、気に留めておきたいのは、
社会保険上の扶養の問題です。

配偶者控除が改正されても、社会保険は改正されていないため、上限額が以前と同じ130万円(勤務先により106万円の場合もあり)のままです。

年収が130万円(もしくは106万円)を超えると、社会保険上は夫の扶養に入れず、自分で社会保険に加入して、保険料を払わなくてはなりません。

また、1週の所定労働時間及び1月の所定労働日数が一般社員の4分の3以上である場合は、被保険者になります。

そのため、頑張って働いたのに一家の収入が増えないという事態になることも考えられますので、注意しましょう。

後、夫の年収が高い場合は扶養の範囲内で働いていても配偶者控除を受けることができません。

まとめ

今回は扶養控除をとりあげましたが、いろいろな控除について知り、利用することが節税につながります。

パート勤めの主婦がどのように働くかは、税制面、社会保険面両方を考えて、損しない働き方を選びましょう。

それぞれの家庭の事情に応じて、家庭と仕事のバランスをとって働きながら、今後のスキルアップを目指せればいいですね。